大学時代に建築学科の授業で、3DのCGを作る授業がありました。
その中で、題材となったのが、リートフェルトの作った椅子「Red and Bule」
曲線がないので、もしかして自分でも作れるんじゃないかと思い、いつか作ってみたいと思っていました。
そして、ある程度道具もそろい、時間もあったので、今回作ってみることにしました。
レッドアンドブルーチェアとは
(画像引用元:http://www.cassina-ixc.jp/shop/g/gred-and-blue/)
Gerrit Thomas Rietvelt(ヘーリット・トーマス・リートフェルト)が1918年に作った椅子です。
この着色になったのは1923年。
「Red and bule」がおそらく正式名称で、「レッドアンドブルーチェア」とか「赤と青の椅子」とか呼ばれています。
オランダで始まったデザイン運動「デ・ステイル」の思想を強く反映した極端な直線のデザイン。
一見アートなオブジェに見えますが、それぞれのパーツの大きさはきちんと役割に基づいて決められているそうです。
ちなみに、巨匠建築家たちの作品を復刻したシリーズを取り扱うCassina社で買うことができます。46万円しますが。笑
必要なもの
作るにあたって使ったものを一通り紹介します。
道具
丸ノコ
無くてもノコギリがあれば作れますが、気合いと体力が必要になります。
ノコギリ
丸棒を切るときに必要になります。
スケール
長さを測ります。
さしがね
直角の線を引きます。
鉛筆
長さを測った時に印をつけます。
インパクトドライバー
DIYをするなら買っておきましょう。
僕が使っているのは、RYOBIの14.4vです。
14.4vというのは、インパクトドライバーの中では強いほうで、木造住宅の柱と梁を繋ぐ金物のビスも締めることができます。
これは結構安いのでオススメです。
プロ用との違いは、強さの強弱が変えられるか、本体の軽さ、大きさ、バッテリーの持ちですかね。
素人のDIYなら、全然これで大丈夫です。十分すぎるぐらい。
エルアングル
丸ノコで材料を直角に切るときに必要です。
これがあるとないとでは、仕上がりに雲泥の差がでます。必須です。
紙やすり
60番ぐらいのものを今回は使いました。角をすこし丸くしたり、表面のざらつきを落とすために使います。なくても良さそうに思えますが必須です。
ウッドパテ
死節(穴のあいた木目)を埋めるために買いました。
今回は間違って開けてしまった穴を埋めるためにも使っています。が、強度を考えるとその使い方はしないほうがいいです。ちょうど予備の角材がなくなってしまったので仕方なくやってしまいました。笑
ペンキを塗る刷毛
なんでもいいです。
ペンキを薄めるための容器
水性ペンキを使ったのですが、水で薄めてノビを良くするために缶から別の容器に移します。
養生テープ
色を塗るときに使います。今回は用意していましたが使っていません。面倒だったので。笑
木工用ボンド
木ダボだけでは不安なので、木工用ボンドを使います。
クランプ
木同士をダボで繋げているときに固定させます。
1m定規
ベニヤを切るときに、あれば便利です。(使い方が合っているのかはわかりません。笑)
ビニールテープ
木に穴を開けるとき、ドリルに巻いて目印にすることで、穴を深く空けすぎてしまうのを防ぎます。
ドリルガイドキット
木工ドリルで真っすぐな穴を開けるときに使います。冶具(じぐ)というやつです。
12mmの木工ドリル
今回、12mmの木ダボを使うので、12mmのキリを使ったのですが、木ダボをはめるとガバガバでした。
どっかのブログには木ダボより0.5mm小さいキリを使ったほうがいいと書いてあったので、ホームセンターで11.5mmを探したのですが、見当たらなかったので仕方なく12mmを使いました。
結果的に、あまりよくなかったと思います。
amazonには11.5mmが売っているので、これをオススメします。
材料
30×30mmの角材
6m分必要です。(予備含め10m分ぐらいは欲しい)
カッシーナのものは、ピーチ材でできているそうですが、そんなもの使ったら予算オーバーになります。というかそんなもの因島には売ってません。
30×80mmの角材
30×105mmの角材が売っていますので、これを30×80mmになるようにホームセンターで切ってもらいましょう。30×105mmは木造住宅の間柱とかに使われる材料なのでまず売ってると思います。
木ダボ
今回は12mmのものを使いました。8個入りで100円ぐらいでした。30個ぐらいあれば余裕で足ります。
丸棒
12mmのものを使いました。
水性ペンキ
晴耕雨読にあったものを使いました。
水性ペンキで、黒、白、赤、青が必要です。
今回は、青がなくてスカイブルーがあったので、それを使っています。
なので、この椅子は実はレッドアンドスカイブルーチェアなんです…笑
12mmの合板
強度的には18mmか24mmぐらいは欲しかったのですが、ホームセンターに売ってなかったので(売ってるには売ってたけど、5000円とかした。合板というか集成材って感じ)、しかたなく12mmを使いましたが、座ってて折れるような感じはしませんので、たぶん大丈夫です。
設計図
■インテリアデザインを楽しむ!■様のこちらの記事を参考に設計図を自分でアレンジして作りました。
PDFで欲しい方は、こちらからPDFをダウンロードしてください。
※ここからDLして自分で使う分には自由にしてもらって結構ですが、再配布はしないでください。
作り方
動画を作成しました。こちらを参考にしてください。
最後にオチがついてます。笑
作ってみた感想
初めて椅子を作ったのですが、イスというものは本来結構な強度が必要なものなので、作る前から強度については心配でした。木ダボも大きいものを使ってみたのですが、、結局うまくいきませんでした。
背もたれと骨組みを丸棒じゃなくて、L字金物とビスを使って固定する方法の方が強度はでそうですが、12mmの板だと貫通が心配です。
そういう意味でも、もう少し厚い板を使えばよかったのかもしれません。
座ってみたら、固いけど意外と心地よくてびっくりしました。
頭の位置に板があって、頭を置けるからなんですかね。
作ってた時に、近所の子供たちがいっぱい晴耕雨読に遊びにきていて、完成した瞬間にいっぱい座りに来ました。
子供ながらに、これは壊してはいけないということと、これは壊れやすいということを理解しているようで、すごく慎重に座ってくれました。笑
はたして人は、慎重に座らなければならない椅子でリラックスできるのだろうか。いや、できるわけがない。
今回の経験を生かして、次作る時はもうちょっと丈夫な椅子を作りたいと思います。
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