↑「いらすとや」さんからダウンロードしました。言わなくても絵のタッチでわかりますね。笑
【ユンボに乗れる】小型車両系建設機械の特別教育を受けてきました。に引き続いて、今度は、玉掛けの技能講習を受けてきました。

玉掛け技能講習を受けると何ができる?
今回僕が受けてきたのは、玉掛けの技能講習です。
この講習を修了すると、つり上げ荷重又は制限荷重が1t以上のクレーン等を使用する時の玉掛け作業ができるようになります。
「玉掛け作業」とは、玉掛け用具を用いて行う荷掛け及び荷外しを行う作業のことです。簡単に言うと、クレーン等のフックに荷物を引っかける作業と、フックから荷物を取り外す作業です。
↑この画像でいうと、
↑この部分です。
「つり上げ荷重」とは、クレーン等の構造に応じて負荷させることができる最大の荷重のことを言います。簡単に言うと、クレーン等がどれぐらいの重さをつり上げられるかということです。
玉掛け技能講習を修了すると、「”つり上げ荷重又は制限荷重”が”1t以上”のクレーン等を使用する時の玉掛け作業ができる」ということなので、つり上げられる最大の重さが1t以上あるクレーンを使う場合は、たとえ1t未満の荷物をつり上げる場合でも(それがたとえ1kgの重さでも)この講習を修了している必要があります。
つまり、玉掛けの技能講習を修了していない人は、工事現場にあるようなクレーンに荷物を引っかけたり外すことはできません。外すぐらいは良いじゃん?と思うかもしれませんが、それもだめなのです。
講習内容
今回も広島クレーン学校で講習を受けてきました。
講習は3日間で、1,2日目の学科は30人ぐらい。3日目の実技では10人ぐらいずつ3グループに分かれて受講しました。
僕は小型移動式クレーンの技能講習を修了しているので、力学や合図の学科、テスト、実技が免除になっています。
もし何も持っていな人が受けた場合は、2日目の学科とテストが少し長くなります。
1日目 学科
9:00~17:25(5分休憩5回、昼休憩1時間)
前回は相当学科の授業中暇だったので、今回は対策をしていきました。
今英語の勉強をしているので、単語の勉強でもしようと英単語を教科書のメモのページにいっぱい書いて覚えるという対策です。
しかしそんな対策をしたのにもかかわらず、授業中この英単語のページを見ることはありませんでした。
ユンボの学科の時とは違い、今回はテストがあるということと、覚えることが意外と多くて、面白かったので、ついついちゃんと聞いてしまいました。いいんですよね、これが本来あるべき姿ですよね。笑
2日目 学科
13:10~15:15(5分休憩1回)
その後テスト。制限時間40分、力学は免除。
午前中の授業が免除されて、午後からの登校です。
2時間の授業を受けて、1,2日目の学科で習ったことのテストです。
正直これはめちゃくちゃ簡単です。授業をちゃんと聞いて入ればほぼ満点取れます。
3つの選択肢の中から間違っているものを選ぶというのが30問ぐらいありました。…うる覚え。
3日目 実技
9:00~18:00 (5分休憩6回、昼休憩45分)
これがなかなか難しかったです。しかも、しんどい。
何がしんどいかって、35度を超えるような暑さの中、屋外でずっと話を聞いたり、作業をしないといけないわけです。
しかも、夏だから多めに休憩を取るというのはないのです。休憩時間が短いうえにちゃんと座れるような場所もあまりない。
僕は前日少し寝不足だったのもあり、3日目の講習が始まって2時間ほどすると少し気分が悪くなりました。お腹のあたりがムカムカするのです。
しかし、ここで休むとおそらく別の日にまた授業を受けることになるんだろうな…と思い、なんとか踏ん張りました。
実技の項目としては、用具の選定、質量目測、荷掛け・荷外しの3項目があります。
用具の選定
使っていい道具と使ってはいけない道具を選定するというものです。
テストは、「質量2tの重さの荷物を3本のワイヤーロープで吊るとき、吊るのに適しているワイヤーロープを選べ」という感じです。
計算すれば、必要なワイヤーロープの直径はわかるんですが、ワイヤーロープを選ぶ時、実物を目視して選ばないといけません。
テストする時、その場には、
① ー
② ー
③ ー
といった感じで、異なる径のワイヤーロープにそれぞれ番号が付いています。それを自分で、「①は10mmぐらいに見えるな、、②は18mmぐらいかな・・・」とか考えながら番号を回答欄に記入します。
質量目測
これが曲者です。
実際に500kgとか2tとかある鉄の塊や輪切りになった大木とかを、メジャー無しで長さを計り、重さを計算するというものです。
どうやってメジャー無しで計るかというと、自分の手を使います。
大体成人男性の手は、親指と中指を思いっきり広げると20cmぐらいになります。それを利用します。
手が大きい、小さい人は、親指と人差し指とか、他の場所を使います。
例題
大きな輪切りの樫(かし)の木があったとして…
直径は、親指から中指の長さ×3=約0.6m だった
高さは、親指から中指の長さ×5=約1.0m だった
樫の木の1㎥あたりの質量は0.9tだから、(←この数値は暗記する。鋼は7.8、コンクリは2.3など)
円柱の体積を出す略算式(直径²×高さ×0.8)を使って、
0.6×0.6×1.0×0.8×0.9=0.2592 …約259kg
と求めることができるというわけです。
でも、うまいこといかないんだな、これが。
僕がやると親指から中指の長さ×5=1.1mになってたりするんですよ。なぜか。
親指から中指の長さがピッタリ20cmの人はこうなってしまうらしいです。
だから、19cmになるような場所を探すんだ、って言われました。
・・・19cmのものさしを5回あてれば100cmになる・・・?
このへんで僕は質量目測を失敗しまくり、自分の感覚と実際の数値との調整をするのに時間がかかりました。
ただでさえしんどいのに、大変でしたよ…。
テストは実際に質量目測を4つします。
荷掛け・荷外し
2人でペアを組んで、実際にクレーンに合図を出して、荷物にワイヤーロープを掛け、つり上げ、移動させ、つり下げ、荷からワイヤーロープを外すということをします。
その場で習ったことを忘れずにやればテストは大体満点とれます。
とくに難しいことはありません。
まとめ
僕は用具の選定と質量目測のテストの時にフラフラして少し集中できていませんでしたが、それでもなんとか合格できました。
ふたを開けてみると受講者全員合格していたので、落ちていたら本当に恥ずかしい思いをしていたと思います…受かっててよかった。
特に機械を操るわけでもないので、簡単だと思っていた玉掛けですが、小型移動式クレーンよりは苦戦しました。
よく考えると、玉掛けの資格を持っている人は、やろうと思えば、「3000tの荷物にワイヤーロープを引っかけて、それを巨大クレーンのフックに掛ける」といったこともできるというわけです。
なるほど、それは結構な資格だなぁと思いました。そんな機会は一生ないと思いますが・・・笑
ともかく、これでユニックに乗り、荷物をユニックのフックに掛けて荷物をユニックに載せて運ぶということができるようになりました。
いや~長かった。もう当分技能講習はいいや…。
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